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- 2017-08-10
かせきさいだぁがよくMVで乗っているスケボーを始めたい
『ルージュの伝言』や『カンフーダンス』の MV で、かせきさいだぁがすいすい乗りこなしているスケボー。ビューティーコンシェルジュ「サイダーK」の指導のもと、スタッフ勝又が Penny デビューしてみました。
取材・文・撮影/勝又啓太(Sketches of Design/kasekicider.com 管理人)
困ったときは、謎のビューティーコンシェルジュ・サイダーKに相談だ
かせきさいだぁスタッフの勝又です。普段は、ライヴ写真を撮ったり、「居酒屋 さいだぁ天国」を編集したりしています。
皆さん、新譜『ONIGIRI UNIVERSITY』収録の『カンフーダンス』のMV、ご覧になりましたか?栗林藍希さんがかわいかったのはもちろん、かせきさんのスケボーがフィーチャーされていたのも印象的でしたね。
思えば、前作『かせきさいだぁのアニソング!! バケイション!』収録の荒井由実さんカバー『ルージュの伝言』でも、スケボーシーン満載で、あの時、ふとかせきさんに尋ねたんです。すると、「スケボーは、移動手段としてママチャリと同じレベル」と言うではありませんか!
東京人はよく歩きますが、仙台出身のぼくはそんなに歩くのが好きではないので、あんなにコンパクトで取り回し良いのに、ママチャリと同じくらい機動力があるなんて、魅力的すぎる!と、憧れを抱いたものでした。
でも、今さらアラフォーでスケボーデビューなんて……
スケボーは便利そうだけど、アラフォーの手習いなんてとか思ったり、文化系サブカル人間ゆえ運動神経が皆無だったり、宮下公園にいるスケーター怖そうだから「公園デビュー」の中でも難易度高そうだったり、いろいろ不安がありますが、そもそも「スケボーってどこで何を買えばいいの?」ってところから敷居が高いじゃないですか(誤用)。
こんな時は、謎のビューティーコンシェルジュ・サイダーKに相談してみましょう。普段は、女性のファッション専門なんですが、ストリートカルチャーにも明るい方なので。
ムラサキスポーツ 原宿明治通り店にやってきた
というわけで、サイダーKと、原宿で待ち合わせして、ムラサキスポーツ 原宿明治通り店へとやって来ました。
「ハーイ、サイダーKだョ。メリット・デメリットを差し引いて考えると、ママチャリと同じくらいの恩恵があるんだョ。スケボーを始めるにあたって大事なのは、ライフスタイルに合わせて、どんなタイプを選ぶかだョ。
たとえば大きいほうが乗りやすいけど持ち運びはしづらいよネ?持ち運びする時間が多い人は小さい方がいいけど、乗りづらいんだョ。あとは、トリックを決めたいのか、移動手段として使いたいのか、それによって変わるよネ。」
ぼくは、最寄り駅までとか、コンビニやスーパーまでとか、そういう使い方をしたいし、筋力がないので軽いにこしたことはないので、サイダーKの「それならクルーザーって呼ばれるタイプだネ。ウィール(タイヤ)も大きくて柔らかいから、地面との接地面積が増えて安定するしグリップ力も増してスムーズ、かつ、静かなんだョ」という言葉に素直に従うことにします。
実際、サイダーKに持ってきてもらった大きい方はそれなりに重いし大きいので、小さいほうがいいなって思いました。どうせなら、サイダーKとお揃いにしましょう。
「これは Penny って、オーストラリアのメーカーのミニクルーザーってタイプのスケボーだョ。小さいからちょっと難しいけど、ちょうど良いスリルが味わえるんだョ」。
ちょっと難しいのは心配ですが、この小ささはライフスタイル的には魅力だから、Pennny でスケボーデビューすることにしました。
ムラサキスポーツ 原宿明治通り店に入ると、Penny コーナーがありました。
「ゲロゲロ~超ラッキーだョ、勝又さん。『Penny カラーカスタマイズフェアー』で、18,800円が、15,800円だョ」
普通に組み立て済みのものは、13,800円~でしたが、好きな色の組み合わせができるのは超楽しい!サイダーKに説明を受けながら、デッキ、トラック、ウィール、ハードウエア(ネジ)と選んでいきます。ネジまで色が選べるのが芸が細かくていいですね。
ぼくはできるだけ色数が多くなるような組み合わせにしました。デッキはピンク、トラックはブルーと白のツートーン、サイダーK曰く
「ウィールはすぐ汚れて色なんて関係なくなるんだョ」とのことなので、ウィールは透明にして中の軸部分の黒と2色換算、ハードウエアはパープルです。
会計後、店員さんが手慣れた手つきで組み立ててくれます。楽ちんですね。
まずは、デッキとトラックをハードウエアで連結するところから。
電動ドライバーでガッチリ固定。
最後にウィールを取り付け。すごいスムーズに回る!ベアリングが高性能らしい。
あっという間に完成!ウィールが透明だから空中に浮いてるみたい。
「プロの店員さんに調整してもらっているから安心だネ。」
買い物も終わって初滑りの前に小休止
完成したのでさっそく初滑り、と行きたいところですが、「急いては事をし損じるんだョ」ということで、小腹も空いたので、二人で SINGAPORE HOLIC LAKSA へ。リゾート気分でラクサとチキンライスをつつきつつ、せっかくなので、サイダーKがスケボーを始めたきっかけも聞いてみました。
「19のとき、サイダーKは桑沢デザイン研究所に通っていたんだけど、一年生のとき朝一の授業が多くて、しょっちゅう遅刻していたのネ。そんなとき、学校までの坂道をスケボーで下ったら早いんじゃないかってひらめいたんだョ。実際にやってみたら、遅刻はゼロになったんだョ」
サイダーK の始めたきっかけは、必要に迫られてだったようです。
「でもネ、当時のスケボー界では『オーリー』っていう、ボードを跳ねさせてジャンプするトリックができないとダメみたいなムードがあって、それでいつしか乗らなくなっちゃったんだョ」
たしかに、スケーターの皆さん、みんなジャンプしているイメージがありますよね。
「30代半ばくらいの頃だったかナ。ちょうど『ドッグタウン&Zボーイズ』のドキュメントが日本公開されたり、下北沢ZOO~SLITSの山下直樹さんがスケボー乗っているのを見かけたり、再開したいナって思ったんだョ。クルージングっていう、特にトリックをするんじゃなく、自由に走り回るスタイルもありなんだって思えてネ」
サイダーKが30代半ばで再開っていうことは、ぼくも今から始めても遅くないってこと。なんだか勇気をもらえるエピソードじゃないですか。
「ちょうど住んでいた自由が丘で自転車撤去が厳しくなったこともあって、スケボーのほうが快適になったっていうのもあるネ。それに、Penny だったらライヴツアー先にも、なんなら海外旅行にも持って行けて、行動範囲が広がるんだョ」
そういえば、『ルージュの伝言』のMVにも台湾でスケボー乗っているシーンがあるし、海外の街並みをスケボーで走り抜けるの、気持ちよさそう!
「とにかくサイダーKが言いたいのはネ、スケボーとは『便利な台車だと思え』だョ」
スケボーはルールとマナーを守って
原宿で皆さんがパッと思い浮かぶ代々木公園は、残念ながらスケボー禁止。
「ルールやマナーを守らなきゃだめだョ」
さらに移動してさっそうと走り抜けるサイダーKを GIF 動画でお楽しみください。
ぼくもついに乗ってみようと思ったところで、サイダーKからアドバイスが。
「スケボーはネ、このトラックの『キングピンナット』の調整がポイントなんだョ。ここをうまく調整して、重心の移動をデッキに伝えて、さらにデッキの弾力で推進力を出せるようになれば、すっごい気持ちいいいいんだョ」
このキングピンナットを調整するための道具がこちら。デッキに合わせてピンクにしました。800円。クロスバイクもそうなんだけど、乗り物が増えると、道具も増えていくなあ。
まとめ――日常が刺激的になる
「台車としてのスケボーの良いところはネ、日常が刺激的になるんだョ。人は多かれ少なかれスリルを求めている部分があるよネ?その点、Penny は、コンビニ行くだけでも、近所を回るだけでも、充足感が味わえるんだョ。といっても、Penny はそんなにスピードも出ないし、危なくないからリスクとスリルのバランスがちょうどよいんだョ」
「日常が刺激的になる」、まだ乗ってないからその感覚はわからないけれども、なんか良い響きだなと。そんなこんなで、多忙なサイダーKが、次のコンシェルジュタイムになってしまったので、最後に記念撮影だけして解散。
「乗り方は今度教えるョ。そのほうが記事も2つになっていいでしョ」とのことです。
帰り道はファッションで Penny 持っている人みたいになっちゃいましたが、帰宅してから、アボット奥谷さんのステッカーがジャストサイズだったので、貼りました。かわいい!
スケボーデビューに際して、ビームス 新宿で、VANS のスリッポンを購入。というのも、サイダーKから
「靴も大事だョ。まず、足の裏でデッキを感じられること、もう一つ、ブレーキは脚の裏で地面を擦るので、すり減りにくいことだョ。もともと VANS は、テニスシューズだったんだけど、その擦り減りにくさとリーズナブルさが、スケーターたちに支持されて、御用達となったんだョ」
というアドバイスをいただいたので。ぼくらの世代にとって、VANS って中学時代流行っていたイメージが強くて敬遠していたんですが、これからは VANS にします(その後さらに、かわいい柄のを 5 足くらい買い足しました)。
編集後記
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サイダーKのおかげで、スケボーデビューにまつわる様々な障がいは難なく乗り越えることができました。あとは、ひたすら練習して Penny を乗りこなし、日常生活に刺激をもたらしつつ、快適な移動手段にしていきたいと思います。まだちょっと練習しただけですが、サイダーKが言っていた感覚はなんとなくわかる気がしました。
「新しいことを始めるのに年齢は関係ない!」という想いで、皆さんもぜひスケボー始めてみませんか。
なお、サイダーKから伝言です。「本業のビューティーコンシェルジュもやりたいネ。今回は、サイダーKに「メガネ」をスタイリングして欲しい女の子を募集するョ」
眼鏡美人になりたい女性の皆さん、info@kasekicider.comまでどしどし応募してくださいね。
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極力歩きたくないので、新たな移動手段が欲しい